朝から人と会う。エナジーでの初染めなので新作にとりかかりたかったが、準備が整わないので以前からの宿題かき渋染に挑戦しようと思う。これも急きょなので、あり物のタオル地スカーフと以前藍染めをする為に板締をしていた布を使うことにし、薬品、マニュアル書を持って出かける。歩いていて本当に今日からだったか不安になるが途中で仲間に会い一安心。エナジーにつくと絵描きの先生がきていた。今日は染色ではなくお絵描き教室の日だった。私はそんなこと無関係に染めをしているが、染め仲間は月に1回京都から墨絵の先生をよんで勉強している。先生も染色家でデパートで個展をするほどメジャーな人らしい。毎回季節折々の題材を用意しそれを見ながら墨と絵の具を使って表現している。今日はカラーを描いていた。私にはそんなことどうでもよく、初めてのかき渋染めにマニュアル書をみながら、ガスコンロのあるお茶室と、工芸室の水場を行ったりきたり、それ以外何も眼中に入らない。綿布を草木染めでも染まるように処理をし、かき渋を染料化し、いよいよ染めに入ろうかとしたとき染料の量を間違えたのに気がつき一番小さい布を使うことにした。2時間もかけてこれしかと思うとどっと疲れが出そうになる。駄目元でマフラーも突っ込む。小さい布はすぐ濃くなったのでマフラーもを入れる。マフラーは吸収率がよく、茶色い染料があっという間に透明になる。10分もかからない。少ない染料でしたので、媒染を鉄でする。漬けた瞬間渋い茶色になった。なかなかいい色である。染めに1時間かかるとマニュアル書には書いてあったがこれでいいのか。予想以上に早く終ってしまい、媒染の間仲間の入れてくれたお茶とおまんじゅうをいただく。皆高級品。ここへ来ると私の経済力では無理なお菓子が時々食べられる。今日は先生までが差し入れで、授業料を払っていないのにいいのかなあ。いつもなら私が最後まで残っているのだが今日は私が一番早い。美味しいものが食べられ、染めも間違ったわりには上々。とても気分よく、家路につく。団地の手前で、年賀状で最近会わないねえと書いた友人と出会う。彼女とは年に一度くらいばったり出会っていたがこの3年ほど会うことはなかった。立ち話見苦しいとわかりつつ3年間の積もる話をどっとはきだした。紅潮した気持ちで家に着き直に今日のソーピング。心配したが色は落ちない。今日はいいことずくめ。たまにはこういう日もいいね。